こんにちは!白金歯科医院です😊

プロバイオティクスという言葉を聞いたことがありますか?

プロバイオティクスとは健康に有益な生きた微生物(細菌など)を

体内に取り込むことで体内環境を整える考え方のことです。

今日はプロバイオティクスの研究についてお話しします。

 

近年、プロバイオティクスは歯科医療においても注目され、

虫歯や歯周病の予防や治療が考えられて、研究が始まりました。

しかし今まで行われてきたプロバイオティクスを用いた

虫歯や歯周病に関する数多くの臨床研究においては、

予防や治療の成果はまちまちです。

例えばある一定期間において、プロバイオティクスによって

口腔内における虫歯関連細菌数や歯周病原性細菌数が減少したり、

歯周病の炎症指数やプラーク指数が減少したという報告は認められました。

(参考:乳酸菌配合歯磨剤の口腔衛生改善効果についての臨床研究/日本歯科保存学雑誌)

しかしプロバイオティクスの虫歯や歯周病のリスクに関連する細菌や様々な指標に対する

効果についての報告をまとめたシステマティックレビュー(研究論文を系統的に検索・収集し、

類似した研究を一定の基準で選択・評価したうえで、科学的な手法を用いてまとめること)では、

そのエビデンスの質はすべての項目において「非常に低い」という結果が示されています。

(う蝕および歯周病管理へのプロバイオティクスの応用 システマティックレビューおよびメタ分析/Gruner D)

 

プロバイオティクスによる虫歯や歯周病の予防の可能性は期待されるものの、

現状ではエビデンスが不十分であり、その効果については今後の検証を待たねばなりません。

良かったら参考にしてみて下さい。

白金歯科