こんにちは!白金歯科医院です😊

最近、100%天然由来成分の歯磨剤が販売されています。

口の中に入れるものだから健康に対して悪いものは入れないといった考えもありますが、

現状、歯磨剤の効果としてどのようなものか。

今日は天然由来成分についてお話しします。

天然由来成分とは天然の動植物成分に化学処理(抽出・生成・加工など)

を加えたものを指します。

健康食品を扱う店舗で販売されている歯磨剤は天然由来成分の配合や、

防腐剤や着色料の不使用などをうたったものが多い傾向にあると思います。

 

例えば茶カテキンは細菌の細胞壁の合成を阻害したり、

過酸化水素の産生や細胞質酵素の抑制で細胞膜に不可逆の損傷を与えることによって、

歯周病原性細菌の出す有害な酵素を抑制することことがわかっています。

(参考:緑茶:高齢者の口腔の健康を目的とした新しい機能的食品/Gaur S)

また歯周病原性細菌の出す有害な酵素抑制することで、

歯周病の進行を予防できるのではないかと考えられています。

 

その他の天然由来成分としては抗菌作用を期待して、

ココア・ポリフェノールやプロポリスを歯磨剤に添加しているものもあるようです。

(歯周病原性細菌に対するココアの抗菌作用/Hirano C)

しかしいずれの成分を配合した歯磨剤についても臨床研究でのエビデンスが確立しておらず、

実際の効果については未知数でありあくまで補助的なものと考えた方が良いでしょう。

歯周病の予防には歯磨剤の成分にこだわるよりも

ブラッシングによるプラーク除去と歯肉のマッサージを指導した方が合理的であると思われます。

良かったら参考にしてみて下さい。

 

白金歯科